アクセス解析で押さえておきたい3つのポイント
クリニックのWEBサイトアクセス解析で押さえておきたい3つのポイント
クリニックのWEBサイトにおけるアクセス解析は、効果的なマーケティングを行うための重要な手段です。しかし、解析データを適切に活用するためには、いくつかのポイントに注意する必要があります。今回は、クリニックのWEBサイトを運営・改善する際に、アクセス解析をどのように行い、どこに着目すべきかについて解説します。
定点観測が重要:単月のデータだけで判断しない
アクセス解析を行う際には、毎月定期的に計測する「定点観測」が非常に重要です。単月のデータを見ただけでは、正確な判断を下すのが難しく、一時的な要因や季節的な変動で誤った解釈をしてしまうことがあります。
なぜ定点観測が必要なのか?
月ごとの変動を把握するため
クリニックのWEBサイトには、季節要因や社会的なトレンドによってアクセスが増減することがあります。例えば、インフルエンザの流行期には内科クリニックのアクセスが増えることが予想されます。このような変動要因を把握するためにも、毎月のデータを継続的に追う必要があります。
トレンドを見極めるため
長期的な視点でアクセス傾向を追うことで、WEBサイトの成長や問題点を見極めることができます。単月のデータに一喜一憂するのではなく、月単位で変動するトレンドを意識することが重要です。
指標ごとの違いを理解して正しく比較する
アクセス解析では、様々な指標が存在しますが、それぞれの指標には異なる意味があります。例えば「ユーザー数」「セッション数」「ページビュー」といった指標は、異なる側面からWEBサイトのパフォーマンスを示しています。これらを混同して比較することは、データを誤解する原因になります。
指標の違いを理解する
ユーザー数
特定の期間内にWEBサイトを訪れたユニークな訪問者の数です。同じユーザーが何度訪問しても1人とカウントされます。ユーザー数は、どれだけ新しい訪問者やリピーターが増えているかを示す重要な指標です。
セッション数
セッションとは、1人のユーザーがサイトを訪問してから離れるまでの一連の行動を指します。セッション数が増えることで、ユーザーがどれだけ頻繁にサイトに訪れているかがわかります。
ページビュー
ページビューは、ユーザーが閲覧したページの総数です。1人のユーザーが複数のページを訪れることで、ページビュー数が増えます。ページビューは、サイト内のコンテンツがどれだけ魅力的かを示す指標の一つです。
違う指標を比較しない理由
各指標は異なる意味を持っており、例えば「セッション数」と「ページビュー」をそのまま比較することはできません。どちらも重要ですが、それぞれ別の側面からサイトのパフォーマンスを評価するため、各指標は適切に解釈し、比較する際には指標ごとの役割を理解することが必要です。
- 改善は大きな影響が期待できる指標から行う
WEBサイトの改善を行う際には、まずは「大きな影響を与える指標」から取り組むことが重要です。すべての指標を改善しようとするとリソースが分散され、効果的な結果を得ることが難しくなります。また、変えることが難しい指標や細かい指標については、後回しにするか、優先順位を低くすることが効果的です。
改善に取り組むべき指標とは?
ユーザー数の増加
新規ユーザーやリピーターを増やすための対策は、クリニックのWEBサイト全体の成長に直結します。ユーザー数を増やすためには、SEOや広告など、集客のための施策に力を入れることが重要です。
滞在時間や直帰率の改善
ユーザーがサイト内にどれだけ長く滞在するか、またはすぐに離れてしまうか(直帰率)は、コンテンツの質やユーザーエクスペリエンスに影響を与えます。直帰率が高い場合、ページの内容やナビゲーションを改善する必要があるかもしれません。
ページごとのパフォーマンス
どのページが最も閲覧されているのか、逆にどのページのパフォーマンスが低いのかを把握し、アクセス数の多いページの改善に注力することで、大きな効果を得ることが可能です。
後回しにするべきこと
小さな変動に惑わされない
細かい数値の変動や、WEBサイトの改善で直接コントロールしにくい指標(季節変動や外的要因によるアクセス増減など)は、すぐに対応しない方が賢明です。これらは短期的に追うよりも、長期的なトレンドを見ながら対応を検討することが重要です。
まとめ
クリニックのWEBサイトのアクセス解析では、定期的な観測、指標の理解、そして大きなインパクトをもたらす改善にフォーカスすることが重要です。単月のデータだけで判断せず、長期的な視点でデータを追い、効果的な指標に基づいて改善を行うことで、クリニックのWEBサイトのパフォーマンスを最大化することができます。アクセス解析の結果を正しく活用して、クリニックの成功に繋げましょう。