医院継承時のGoogleビジネスプロフィールの扱い方
はじめに
クリニックの医院継承に伴い、クリニック名や運営者が変更になるケースがあります。こうした場合、Googleビジネスプロフィール(GBP)も適切に引き継ぐことが重要です。Googleビジネスプロフィールは、クリニックの所在地や診療時間、口コミなどをGoogle検索やGoogleマップに表示するための非常に有効なツールです。継承時に正しく対応しないと、これまでの実績や口コミが失われたり、患者さんに混乱を与える可能性があります。
今回は、医院継承時のGoogleビジネスプロフィールの扱い方やオーナーアカウントの引き継ぎに関する注意点について解説します。
1. 医院継承時のGoogleビジネスプロフィールの扱い方
医院名や運営者が変わる場合、まず初めに確認すべきは既存のGoogleビジネスプロフィール(GBP)アカウントの管理です。既存のアカウントをそのまま引き継ぐことが推奨され、新しいGoogleビジネスプロフィールを開設しないことが非常に重要です。新しいアカウントを作ってしまうと、これまでに蓄積された口コミや評価、検索結果における信頼度が失われ、ゼロからスタートすることになってしまいます。
既存のGBPアカウントの引き継ぎ手順
- 医院継承前にオーナー権限を確認する
もし前のオーナーがGoogleビジネスプロフィールのアカウントを管理していた場合、そのアカウントを引き継ぐ手続きが必要です。まずは継承前に前オーナーと連絡を取り、オーナー権限を譲渡してもらえるか確認しましょう。 - 継承後に必要な情報を更新する
医院名が変更された場合や、新しい診療時間、連絡先などがある場合は、引き継いだアカウントで正確な情報に更新します。こうすることで、患者さんが最新の情報を確認でき、来院時の混乱を防ぐことができます。
2. オーナーアカウントがわからない場合の対処法
医院継承時に、前オーナーからオーナー権限の引き継ぎがされていない場合や、オーナーアカウントが不明な場合でも心配はいりません。Googleビジネスプロフィールでは、オーナー申請のプロセスを通じて、簡単にオーナー権を移行することができます。
オーナー権限の申請方法
- Googleビジネスプロフィールの「ビジネスの所有権をリクエスト」
Googleビジネスプロフィールのページにアクセスし、「ビジネスの所有権をリクエスト」ボタンをクリックします。 - オーナー申請の手続きを進める
その後、Googleがオーナー権を移行するための手続きを進めます。一般的には、現在のオーナーに対して通知が送信され、7日以内に応答がない場合、自動的にオーナー権が移行されます。
このプロセスにより、前オーナーとの連絡が取れない場合でも、スムーズにオーナー権を取得することが可能です。
3. 新たにGoogleビジネスプロフィールを開設しないこと
継承時に最も重要なのは、新しいGoogleビジネスプロフィールを開設しないことをおすすめします。既存のアカウントを引き継がないで新しいアカウントを作成してしまうと、これまで積み重ねた口コミや検索エンジンでの評価が失われてしまいます。
また、アカウントと電話番号が紐づいているため、電話番号を継続使用して新しいGoogleビジネスプロフィールのアカウントを作成できないことがあります。
なぜ新しいアカウントを開設しない方が良いのか?
- 信頼性の損失
新しいアカウントを作成すると、以前の評価やレビューが引き継がれないため、患者さんがクリニックを選ぶ際の信頼性が大きく下がります。口コミは患者さんの来院を促す大きな要因の一つですので、これを失うことは大きなリスクです。 - SEOの影響
Googleビジネスプロフィールは、検索結果に直接影響を与える重要な要素です。新しいアカウントを作成すると、以前のSEO効果もリセットされ、再び検索順位を上げるために時間がかかります。 - 認証プロセスの再手続きが必要
新しいアカウントを作成する場合、再度Googleの認証手続きが必要となり、手間や時間がかかります。また、認証プロセス中は、Googleマップや検索結果に正しい情報が表示されない場合があるため、患者さんに迷惑がかかる可能性もあります。
まとめ
医院の継承時にGoogleビジネスプロフィールを正しく引き継ぐことは、クリニックの信頼性を保ち、新規および既存の患者さんに正しい情報を提供するために非常に重要です。既存のアカウントを引き継ぎ、新しいアカウントを作成しないこと、そしてオーナー権が不明な場合でも、オーナー申請のプロセスを利用してスムーズに引き継ぐことがポイントです。
適切な手続きを行い、Googleビジネスプロフィールを継続的に活用することで、継承後もクリニックの露出を高め、患者さんとの信頼関係を保つことができます。